
ども、どこかのだれかの役に立ちたいブロガーです。
歌詞を深く読み解くことで国語力をあげよう!ということで記事をかいておりますが、今回は現在も活動しているザ・クロマニヨンズ(THE CRO-MAGNONS)になります。
4曲取り上げたのですが、すべて作詞/作曲 甲本ヒロトさんとなりました。ブルーハーツの結成が1985年なので、2021年現在、36年間も曲を作り続けていらっしゃいます。(創作活動自体はもっと長いと思われます。)
やはり30年前と現在では、表現方法が変わってきています。「前向きさ」「だれかを応援する」ということが根底にあるのは変わりませんが、表現は抽象的で趣深く感じます。
クロマニヨンズでファンになった方が過去のヒロトの曲を聴くとそれはそれでストレートさが新鮮に感じると思います。
【歌詞から鍛える国語力】ザ・クロマニヨンズ【現在進行形】
歌詞が魅力的な4曲(クロマニヨンズ編)
■エイトビート 作詞/作曲 甲本ヒロト
■スピードとナイフ 作詞/作曲 甲本ヒロト
■雷雨決行 作詞/作曲 甲本ヒロト
■生きる 作詞/作曲 甲本ヒロト
クロマニヨンズの曲って、「同じ歌詞の繰り返し」がめちゃくちゃ多いです。歌詞だけ読むと意味不明。メロディと合わせるとノリは良いけどやはり主題は分かりにくいものが多いです。
反面、「子供ウケ」はめちゃくちゃいいんですよね。日頃、私が運転するときに車で流すのは「クロマニヨンズ」がほとんどです。気づくと子供たちが口ずさんでいることがあります。
分かりやすい歌詞、メロディはこれはこれで伝わるもんです。
あくまでも国語力向上ということですので、「歌詞の内容」を重視しております。
エイトビート 作詞/作曲 甲本ヒロト
「8(エイト)ビート」といえば、何を思い出すでしょうか?やはり「ロック」ではないでしょうか?単純にロックという言葉を使わずにロックを表現しています。ここでの「ロック」は「生きること」ということなんだと思います。
自分自身で「生きること」をあきらめかけ、ふさぎ込んでも、「生きること」は待ってくれない。それならば開き直ろうという主人公の気持ちを感じます。
”ただ生きる 生きてやる 地上で眠り目を覚ます”
~エイトビート~より引用
「生きる」ということに ただただ、取り組む。さいごには、勝手に「生きる」ことをやめてなるものか!と繋がっていきます。呼吸を止めないくらいに生きることに集中したいものです。
ああ 強く閉じて
ああ ふさいでいても
音速ジェット つきささる リズム
遠くはなれている ずっと昔のうた
泣いているよ 笑ってる きょうも
ただ生きる 生きてやる 地上で眠り目を覚ます
エイトビート
エイトビート
ああ ゆくえ知れずの
ああ おたずね者が
どこかで モールス信号 たたく
ただ生きる 生きてやる 呼吸をとめてなるものか
エイトビート
エイトビート
スピードとナイフ 作詞/作曲 甲本ヒロト
私が選んだ曲の中では、ちょっと恋愛系の曲になります。スピードとナイフという題ですが、すごく違和感を感じますよね。その違和感がそのまま、二人の関係性に繋がるのかなと感じました。
”世界はひとつだった
きのうまでひとつだった
長い階段の上 長い廊下の先に
並んだふたつの部屋 別々の扉がある”
~スピードとナイフ~より引用
めちゃめちゃさびしい歌詞ですね。きのうまでひとつだったのに別々の扉がある。まさに別れのイメージです。ナイフは傷つけあったことを象徴し、スピードは価値観の違いを象徴しています。
”変わらないものなんか 何ひとつないけど
変わるスピードが違ったんだなあ”
~スピードとナイフ~より引用
前提は「変わらないものなんかない」とお互いに同じ価値観だった。でも同じ価値観なのに違っていた、というのは深いですね。お互いに「変わる」のは真理だと思っていたのにそのスピードは違った。スピードの価値観が違うと「速い」人にっては「遅い」人は、「変わらない」こととおんなじということでしょうか。
別れを前向きにとらえるという曲ではないですが、しみじみ人って違うんだなと感じる歌詞ですね。
夏は二人に暑く 冬は二人に寒く
世界はひとつだった
きのうまでひとつだった
長い階段の上 長い廊下の先に
並んだふたつの部屋 別々の扉がある
変わらないものなんか 何ひとつないけど
変わるスピードが違ったんだなあ
心を切るナイフ ためらい知らぬナイフ
ひとふりひと太刀で 別々の傷をつけた
変わらないものなんか 何ひとつないけど
変わるスピードが違ったんだなあ
スピードとナイフ
スピードとナイフ
雷雨決行 作詞/作曲 甲本ヒロト
”引き返す訳にゃいかないぜ 夢がオレたちを見張ってる”
~雷雨決行~より引用
めちゃめちゃ熱い言葉ですね。どんな困難があろうと、苦難があろうと目的地に向かっていくしかない!という曲ですね。
旅立ちにおいて「船に乗る」というのは、過酷な運命がイメージされます。未だに大航海時代のイメージですね。ワンピースの影響でしょうか。
”真夜中何度も何回も 暗闇の中を手探りで
ドアノブを求めつまずいた とにかく出口が欲しかった”
~雷雨決行~より引用
人生は山あり谷あり、悩む期間が長いほど前向きになることが難しくなります。そんな中でもあがいてもがいて、出口を求めている。しかも単純に「個人」の葛藤ではなくて、チームの葛藤ですね。
何だか大変なプロジェクトをやっているときに聞くと勇気がもらえそう。雨天決行ではなく雷雨決行。決心の度合いが違います。
言いそびれた事があるけど かき消されていく風の中
何が失望か絶望か やり残した事などないぜ
真夜中何度も何回も 暗闇の中を手探りで
ドアノブを求めつまずいた とにかく出口が欲しかった
合言葉は雷雨決行 嵐に船を出す
引き返す訳にゃいかないぜ 夢がオレたちを見張ってる
オレが知らないオマエがいて オマエが知らないオレがいて
笑えないくらいかかんで 同じドアノブを掴んでた
合言葉は雷雨決行 嵐に船を出す
引き返す訳にゃいかないぜ 夢がオレたちを見張ってる
生きる 作詞/作曲 甲本ヒロト
「生きること」をストレートに表現してきた甲本ヒロトさんのストレートな作品が「生きる」です。
が、しかし!この歌詞のどのあたりが「生きる」なのか、初見ではわかりません。国語力を鍛えるには本当にいい教材ですね。
最初は虫を取りにいくストーリー。中南米なんでやっぱりコスタリカとかですかね。ドキュメンタリーとかでもすごいジャングルですよね。昆虫すごいぜ!でも香川照之さんが訪れていました。
確かに3億年も4億年も変わらない景色に感じます。
”ずっとここには ずっとここには
時間なんか無かった”
~生きる~より引用
3億年や4億年は時間としてはすごく長いけれども生きるということには時間なんて関係ない。そんなものに縛られるのが生きるってことじゃないだろう?という問いかけに感じます。
”ただ見えるものだけそれさえあれば
たどり着けない答えはないぜ”
~生きる~より引用
やはりここはヒロト節、とかくいろいろ考えがちな人生において、「見えるもの」だけで十分だ、と言い切るのは生きることへの応援です。
生きるという題を前提に歌詞を味わうと、最初はよくわかりません。でも、味わえば味わうほど「生きる」の意味が分かってくる。そんな作品ですね。
黄土色のサファリルック
中南米あたりの探検家
捕虫網と虫眼鏡とカメラ
探しものがあるのではなく
出会うものすべてを待っていた
見たいものと見せたいものばかり
謎のキノコをかじる
三億年か四億年
見えるものだけそれさえあれば
たどり着けない答えはないぜ
ずっとここには ずっとここには
時間なんか無かった
いつかどこかわからないけど
なにかを好きになるかもしれない
その時まで空っぽでもいいよ
少しだけわけてくれ
三億年か四億年
見えるものだけそれさえあれば
たどり着けない答えはないぜ
ずっとここには ずっとここには
時間なんか無かった
まとめます。
ブルーハーツから30年以上、クロマニヨンズになっても伝わってくるメッセージは変わりません。
これは、「生きる」「前向き」「応援」といったキーワードでしょうか。だからこそ、何年たっても色あせないんだと思います。
歌詞が心に刺さる曲はたくさんあると思います。メロディと一緒になって感動が生まれますが、歌詞だけを楽しむのもおすすめしたいですね。
気になる曲を自分で文字起こししたりするとなおさら「国語力の強化」につながります。
この記事が少しでも皆さんに『役立つッ!』と言ってもらえるとうれしいです。
ほなね~