国語

【歌詞から鍛える国語力】ザ・ハイロウズ【大学・社会人】

ぱんだりやん

ども、どこかのだれかの役に立ちたいブロガーです。

2016年にボブ・ディランがノーベル文学賞を受賞した時に違和感を感じた人も多かった気がします。ミュージシャンが受賞するとは!というのが正直な感想ですね。

とはいえ、理解もできます。やはり、「歌詞」は「人の心を揺さぶる」んですね。ボブ・ディランの歌詞は「現代詩」として評価されているようです。

今回紹介するのは「↑THE HIGH-LOWS↓(ザ・ハイロウズ)」わたし自身、大学から社会人の「社会に出ていくタイミング」で聞いていました。

私の中では甲本ヒロトさんはノーベル文学賞もんです。

【歌詞から鍛える国語力】ザ・ブルーハーツ【中学・高校時代】中学・高校時代にはまっていまだに聞いている音楽があります。それは「ザ・ブルーハーツ」私自身、国語力って音楽聞くことでも鍛えられると思っています。久々に歌詞カードを手元に聞いてみませんか?...

【歌詞から鍛える国語力】ザ・ハイロウズ【大学・社会人】

歌詞が魅力的な4曲(ハイロウズ編)
■十四歳 作詞/作曲 甲本ヒロト
■フルコート 作詞/作曲 甲本ヒロト
■不死身の花 作詞/作曲 甲本ヒロト
■日曜日よりの使者 作詞/作曲 甲本ヒロト

ハイロウズは、バンド名としてはマイナーかもしれません。ブルーハーツのマーシーとヒロトが新しくはじめたバンドなんでしょ?ブルーハーツとどう違うの?といわれそうです。

実際は、ハイロウズの方がメジャーなスマッシュヒットな曲は多かった気がします。名探偵コナンの主題歌になったり、ドラマの主題歌になったり。

今回は作詞が甲本ヒロトさんのものばかりになってしまいましたが、「青春」「夏なんだな」「荒野はるかに」といった売上ランキングで上位になった作品は真島昌利さんの作詞/作曲です

十四歳 作詞/作曲 甲本ヒロト

世の中で中学二年生というのは共通して「創作対象」になるようです。確かに振り返ってみても中学二年生って面白かった気がします。

中学校という新しい環境も落ち着き、自己主張も出てきます。思春期・反抗期まっただ中で悩むことも多い

”ホントそうだよな どうでもいいよな
ホントそうだよな どうなってもいいよな”

~十四歳~より引用

という歌詞は、様々に変化していく環境に対応できずに自暴自棄になりがちな不安や悩みを感じます。大人になると「小さなことだった」と思うのですが、そんなことを大人から「したり顔」でいわれたくない。

”リアルより リアリティ”

~十四歳~より引用

実生活よりも自分の想像の方が現実世界。まさに中二病。

でもこの歌は、最終的に前向きな決意に変わっていきます。

”ジョナサン 音速の壁に
ジョナサン きりもみする
ジョナサン 人生のストーリーは
ジョナサン 一生じゃ足りないよな”

~十四歳~より引用

やりたいことがどんどん出てくる。やりたいことが多すぎて人生が一生では足りない!これって、めちゃくちゃいいフレーズじゃないですか?14歳という年齢を考えるとこんなに明るい未来はない

最後にいつでも14歳の気持ちに戻れる魔法を当時の主人公は、レコードプレイヤーからかけてもらいます。

”あの日の僕のレコードプレーヤーは
少しだけいばって こう言ったんだ
いつでもどんな時でも スイッチを入れろよ
そん時は必ずおまえ 十四才にしてやるぜ”

~十四歳~より引用

音楽って、本当に聞いた時の感情が再現されますよね。新しい発見も、もちろんありますが。

十四歳 作詞/作曲 甲本ヒロト

ジョナサン 音速の壁に
ジョナサン きりもみする
ホントそうだよな どうでもいいよな
ホントそうだよな どうなってもいいよな
一発目の弾丸は 眼球に命中
頭蓋骨を飛びこえて 僕の胸に
二発目は鼓膜を突き破り
やはり僕の胸に
それは僕の心臓ではなく
それは僕の心に刺さった
リアルより リアリティ
リアルより リアリティ
リアルより リアリティ
リアルより リアリティ リアル

土星の周りに丸く 並んで浮かぶ石がある
アリゾナの砂漠 逆立ちで沈む石がある
置かれた場所に 置かれたままの石がある
金星のパイロンをかすめて
輝きながら飛び去る石がある
リアルより リアリティ
リアルより リアリティ
リアルより リアリティ
リアルより リアリティ リアル
流れ星か 路傍の石 か
流れ星か 路傍の石か
ジョナサン 音速の壁に
ジョナサン きりもみする
ジョナサン 人生のストーリーは
ジョナサン 一生じゃ足りないよな
リアルより リアリティ
リアルより リアリティ
リアルより リアリティ
リアルより リアリティ リアル
あの日の僕のレコードプレーヤーは
少しだけいばって こう言ったんだ
いつでもどんな時でも スイッチを入れろよ
そん時は必ずおまえ 十四才にしてやるぜ

フルコート 作詞/作曲 甲本ヒロト

はじめて聞いた時には「なんの歌かはわかりません」でした。それでも歌詞の一つ一つが緊張感と切迫感を感じさせます。

「バスケの試合」の歌ではありますが、どんな人でも同じような状況に直面することがあるんじゃないでしょうか?

「フルコートのディフェンス」とは、バスケのコート全面でディフェンスを仕掛けるということですね。通常は、ハーフコートでディフェンスするところ全面でディフェンスするわけで、半端なく体力が奪われます。

どうしても困難に直面すると人間は「何かに頼りがち」。でも、何かに頼っても状況は変わりません。頼れるのは自分自身、そして自分でできることをするしかない。フルコートのディフェンスは、その必死さが伝わってきます。

繰り返されるサビ

”奇跡なんかじゃないんだよ
待ってたんじゃダメなんだよ
神の仕業ではないんだ
本当の名場面だ

他に方法はないんだ
他にはないんだ”

~フルコート~から引用

これは、主人公が考えたことがつぶやきになったとも感じますし、ここから一気にギアを上げる映像が浮かんできます聞くとやる気が出るそんな曲です。

フルコート 作詞/作曲 甲本ヒロト

フルコートのD フルコートのD
フルコートのD フルコートのD
アウェイのユニフォーム 向かい風 終わらない5分間
惰眠の彼方 飽食の果て お金では動かない
チャンピオンリング
チャンピオンリング
チャンピオンリング
チャンピオンリング
破れない便箋と 壊れないシャボン玉
弱いけど 小さいけど 負けるとは限らないぜ
奇跡なんかじゃないんだよ
待ってたんじゃダメなんだよ
神の仕業ではないんだ
本当の名場面だ
他に方法はないんだ
他にはないんだ

フルコートのD フルコートのD
フルコートのD フルコートのDフェンス
チャンピオンリング
チャンピオンリング
チャンピオンリング
チャンピオンリング

サビついたプラチナと ヒビ割れたダイヤモンド
強いから 大きいから 勝てるとは限らないぜ
奇跡なんかじゃないんだよ
待ってたんじゃダメなんだよ
神の仕業ではないんだ
本当の名場面だ
他に方法はないんだ
他にはないんだ

フルコートのD フルコートのD
フルコートのD フルコートのD
フルコートのD フルコートのD
フルコートのD フルコートのD
フルコートのD フルコートのDフェンス

不死身の花 作詞/作曲 甲本ヒロト

全体で「ひとつの詩」としても素晴らしい歌を紹介します。

不死身の花 作詞/作曲 甲本ヒロト

真空の闇に咲いても良かった 一滴の水も欲しがらないで
愛されないのは生き続けるから
愛されないのは枯れないから
積雪の下に 氷の中に 暖かい春を待ってはいない
永遠にずっと変わらないなんて 燃えないゴミと一緒じゃないか
戦場に咲いてしまった
銃声を聞いてしまった
何一つ選べなかった
戦場に咲いてしまった
不死身の花

さよならが寂しくないから 手放す時ためらわないなら
会わない方が すれ違うほうが
手に入れてしまわないほうが
戦場に咲いてしまった
銃声を聞いてしまった
何一つ選べなかった
戦場に咲いてしまった
不死身の花

不死身の花って、何でしょうね国語力を高める方法の一つは「創造力」を駆使して、さまざまな状況を考えてみるってことでしょう。不死身の花について想像してみましょう。

不死身の花は、自分自身と考えることもできますし、仕事や人間関係、「どうしようもないこと」かもしれません。

枯れない花とありますが、造花はイメージできません。生きている花なのでしょう。生きているのに死ぬことはない。死ぬことがない=愛されることはない。燃えないゴミと同じ。

花という「華麗で美しいものの代表」が「愛されることはない」という苦悩を表現しています。

日曜日よりの使者 作詞/作曲 甲本ヒロト

ある一定の年齢層の人には、「ごっつええ感じ」のエンディングということで覚えている人も多いのではないでしょうか?「ごっつええ感じ」が日曜日放送だったのでぴたりとはまっていました。様々なCM曲としても使用されています。

小説などでも「何かわからない登場人物が幻想的な世界に主人公を連れていく」もしくは「主人公の空想の産物が具現化する」といった設定は多いかと思います。

この作品で登場する「日曜日よりの使者」「日曜日そのもの」でもあります。一般的に日曜日は休みの終わり。はじまるとウキウキするが終わりが近づくとなんともいえない気持ちになります。

小学校、中学校、高校と上がっていくにつて日曜日終わるな~!と思ってましたよね。社会人になるとさらに顕著になる人もいます。あ~また月曜日が来るわみたいな。

日曜日のままでいたい。このまま日曜日に連れて行ってもらいたい。そんな曲です。でも、嫌なことを日曜日に置いていって、改めて新しい一週間をはじめようという前向きな歌でもありますね。

”流れ星がたどり着いたのは
悲しみが沈む 西の空
そして東から昇ってくるものを
迎えに行くんだろ 日曜日よりの使者”

~日曜日よりの使者~より引用

悲しみは置いておいて、東から登ってくるのは「希望」であることを感じます。

日曜日よりの使者 作詞/作曲 甲本ヒロト

このままどこか遠く 連れてってくれないか
君は君こそは 日曜日よりの使者
たとえば 世界中が どしゃ降りの雨だろうと
ゲラゲラ笑える 日曜日よりの使者
きのうの夜に飲んだ グラスに飛び込んで
浮き輪を浮かべた 日曜日よりの使者
適当な嘘をついて その場を切り抜けて
誰一人 傷つけない 日曜日よりの使者
流れ星がたどり着いたのは
悲しみが沈む 西の空
そして東から昇ってくるものを
迎えに行くんだろ 日曜日よりの使者

このままどこか遠く 連れてってくれないか
君は君こそは 日曜日よりの使者
たとえばこの街が 僕を欲しがっても
今すぐ出かけよう 日曜日よりの使者
流れ星がたどり着いたのは
悲しみが沈む 西の空
そして東から昇ってくるものを
迎えに行くんだろ 日曜日よりの使者

まとめます。

歌詞から国語力を鍛えようということでハイロウズの歌詞を取り上げました。どの歌詞も「自己観照」がポイントだった気がします。これらの曲を聴いていた当時、「自分自身について考える」ことが多かったのかなと感じました。

ブルーハーツの頃より「詩的な表現」が増えた気がします。ストレートなメッセージから抽象的な表現に。「国語力」を鍛えるという意味では、深読みしたい歌詞が多数です。

この記事が少しでも皆さんに『役立つッ!』と言ってもらえるとうれしいです。

ほなね~