
ども、どこかのだれかの役に立ちたいブロガーです。
インターンシップという言葉は、日本で独自に進化してきた印象がありますね。もしかしたら、みなさんが言葉から受ける印象は、それぞれ違うかもしれません。
インターンシップが就職と結びつくという点では、日本も海外も同じ。
でも、日本のいいところでもあり悪いところでもありますが、言葉や制度を都合のいいように考えてしまう傾向があります。
就職活動においてインターンシップは経験すべきか?
結論は、「目的によって違う」ということでしょうか。
就職活動において、インターンシップは経験すべきか?参加する目的を整理しよう。
■「働く」はどこでも経験できる。
■その会社で「働く」はある程度、疑似体験できる。
■内定に直結するのか?
日本政府がインターンシップ制度に取り組みを始めたのが1997年といわれています。「インターンシップの推進に当たっての基本的考え方」の冒頭に下記とあります。
1 大学等におけるインターンシップとは何か
大学等におけるインターンシップ(以下、「インターンシップ」という。)とは、一般的には、学生が企業等において実習・研修的な就業体験をする制度のことであるが、インターンシップが活発に行われているアメリカにおいては、大学のイニシアチブの有無、実施期間、実施形態等によってインターンシップと称するかどうかを区分する場合もあるとされている。
一方、我が国においては、インターンシップについては、「学生が在学中に自らの専攻、将来のキャリアに関連した就業体験を行うこと」として幅広くとらえられている。
その後の記述も明確に大学教育の一環とされています。
この発信からほぼ四半世紀が経過し、参加する側の意識としては就職活動の入り口、もしくは就活そのもののイメージですね。
「就活」だと考えると目的は明確です。学生からすると仕事や会社を知ってアピールする場であり、会社側も仕事や会社の紹介であり、学生を選考する場になるでしょう。
「働く」はどこでも経験できる。
そもそも何のためにインターンシップを実施するのかを考えてみましょう。もし、「働く」ことの疑似体験が目的だったら、インターンシップでなくても経験できます。
個人的には、どの会社でもどの職種でも「仕事」に必要なものは同じだからです。
例えば、自分自身の強い想いとか客観的な視点とか周りをいかに巻き込んで推進するとか、目的を設定し、手段を考えるとか。
程度の差はあれ、アルバイトやパートタイムでも意識すれば学べます。
では、なぜわざわざインターンシップに応募し経験しようとするのか?これは、「他のみんなが実施しているから」「就活で有利だと聞いたから」「機会を損失したくないから」ということになりますね。
もちろん、インターンシップからしか入社ができないような海外の仕組みであればチャレンジするべきですが、就活の一環なのであれば、特に参加しなくても問題ないと考えています。
個人的におすすめなのは、ベンチャー企業等でのインターンシップ。無給の場合もありますが、スタッフとして給料をいただける場合もあります。
あくまでもインターンシップということで明確な雇用関係がないため、双方にとってメリットの部分が大きいですね。
私もいろんなベンチャーやスタートアップの会社さんとやり取りしてきましたが「わたし、インターンで来てるんです!」という挨拶をよくされました。
で、一緒に仕事していて「違和感ない」人も多いです。もちろん、最初のころは、学生さんそのものですが、しっかり会社の一員として仕事をするとあっという間にある程度のレベルになります。もちろん、個人差もあるでしょうが。
歩合制のアルバイトなども同じような傾向はあると思います。飛び込み営業をアルバイトに課す会社もありますしね。
こんな人は、アルバイトのガクチカがめちゃ魅力的でした。

「会社で働いてみる」が目的なのであれば、興味のある分野や自分の得意なことを社業にしているところに飛び込んでみるのがいいかもしれません。
その会社で「働く」はある程度、疑似体験できる。
とはいえ、入りたい業界や会社で都合よくインターンやアルバイトを募集しているわけでもありません。
そうなると業界研究、企業研究の一環としての「インターンシップ」が考えられるわけですね。「働く」というよりは、「業界や企業を知る」「思ってたのと違うというミスマッチを減らす」こんなことが目的になってきますね。
企業側としてもインターンシップを受け入れるということはめちゃめちゃ大変なことです。
配属をされた新入社員を育成するのは当然のことですが、単にインターンシップできた学生さんを「育成する」ということまでとてもじゃないけど手が回りません。
さまざまな企業が「1Dayインターンシップ」に流れていったのは企業人事経験者としては十二分に理解できます。
しかしながら、この「1Dayインターンシップ=1日就業体験」ですが、当然ながら就業体験とはなりません。
一日かけた「企業や仕事説明会」という言い方が正解かもしれません。今回は、この1日就業体験は外して考えたいと思います。
私が担当していたときは、インターンシップは最低2週間は職場に受け入れをお願いしていました。最初の受け入れや最終の報告会は別にして丸々2週間。実質10日ですね。
技術系の職場は学生の受け入れが大得意でしたね。また、期間も一カ月以上ということもありました。大学の研究室の延長のような感じで対応できましたし、専門性が明確で仕事もはかどります。やってもらうことをつくるのも簡単。
それに反して事務系の職種は受け入れが大変でした。人事の立場としては、学生さんへの企業PRの場でもあるわけです。変な職場で会社のイメージが悪くなっても困る。
職場としても会社に協力したいがそれよりも本業が重要。そりゃそうですよね。
ですが、理解のある職場も多数あり、一緒にプログラムを作っていきました。人事からのお願いは「なるべく一緒に仕事をさせてあげてください」ということでした。
こういったインターンシッププログラムであれば「その会社で働く」はかなり実感できるかと思います。もしオンラインであったとしてもオンラインの働き方の「リアル」を体験できますしね。
職場に入り込めるプログラムを探したいところですが、やはり期間と配属先が複数あるという会社がいいですね。期間が短かかったり受け入れが少ないとインターン生を集めてグループワークし、最後に発表会をするという流れになりがち。
新入社員の現場実習に似ています。工場のある会社だと工場実習2週間とかは普通にありますしね。
とはいえ、どちらにしても決まった時間に出社してその会社の雰囲気を知ることができるという点では十分に目的は果たせると思います。
やっぱりこの業界ちょっと違うなとか毎日同じ時間に電車乗るなんて耐えられない!となるかもしれませんしね。
内定に直結するのか?
「まあまあインターンシップに参加する目的が大切なのはわかりました。でも結局、学生の選考をしてるんでしょ?」「参加しないと就職活動に影響するんでしょ?」と思われるかもしれません。
結果論としては直結しています。といえますね。すべての入社者をインターンシップで決定しているかというと、そうではないと思います。
その理由としては、インターンシップした職場に配属できるかどうかわからないから。アメリカのように職場がすべての権限を持っているようなことはなく、日本では大卒定期の新卒一括採用が主流です。
インターンシップで受け入れする職場は毎年、新入社員が入るかもしれませんがピンポイントで参加した人がそこに配属されるのは超レアケースだと思います。
しかしながら、大きく業界・企業体験を実施し、その仕事に就きたいと考えたときにはかなりの確実でインターンシップを経験した会社に入ると達成できますね。ミスマッチを減らすのが目的なので。
内定に直結するインターンシップを実施したこともありました。会社側の課題は、「選考のハードルが低くなる」ということでしたね。「職場は甘い」んです。「すぐ、その学生を好きになって肩入れしちゃう」んですよね。
正直、全社での採用レベルに達していない場合は人事が悪者になるしかないんですよね。
複数回締め切りを設定し、採用活動をしているとよく聞かれる質問に「一番、合格もらえる有利な面接時期はどれですか?」ってな感じの質問があります。
こういった質問をする人は「去年の夏のインターンでもう採用枠は埋まっていて合格の可能性がないんじゃないか」と考えがちです。
もちろん会社としては新卒採用の枠はあるわけですが、「売切御免!」で活動しているわけではありません。やっぱり、採用は「絶対評価」の活動なんですよね。いい人がいたら枠を超えても採用したいものです。
まとめます。
日本のインターンシップは、就活の一環になっています。
だからこそ「目的」が大切。就業体験=社会に出て仕事をすると考えるとバイトでも意識の持ち方ひとつで実現できます。
個人的におすすめはベンチャー企業でのインターンシップ。
業界や企業研究したいという目的ならインターンシップももちろんおすすめ。就業体験必須!ということでない限り焦って参加する必要はありません。
もっと、学生時代にやっておくべきことはたくさんある気がします。
この記事が少しでも皆さんに『役立つッ!』と言ってもらえるとうれしいです。
ほなね~