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大水滸伝シリーズ 長い小説を読みたい人必見!

ぱんだりやん
ぱんだりやん
ども、どこかのだれかの役に立ちたいブロガーです。

『水滸伝』、名前は聞いたことあるかもしれません。今回取り上げるのは北方謙三さんの『大水滸伝シリーズ+α』です。

いや、ほんまに面白い!大きく三部に分かれて全51巻の物語です。

たくさんの人に読んでもらいたい~。

長い小説なのに、何回も読み直す大水滸伝シリーズ

■まずは、とにかく面白い、『水滸伝』から読む
■次は、とにかく強い、『楊令伝』を読む
■さいごは、とにかく範囲が広がる『岳飛伝』を読む
■番外は、『楊家将シリーズ』『チンギス紀』も読む

今までいろんな小説を読んできましたが、ここまで長いシリーズにも関わらず、何度も読み直してしまう、それが北方謙三さん著の『大水滸伝シリーズ』です。

ちょっとでも読書が好きな人にはおすすめしています。で、途中から自分で購入する人続出

私自身も新刊が出るたびに上司から借りていましたが、待ちきれなくなり自分で買うようになりました。

最近、読書してないな~。何かハズレのないもの読みたいな、というあなた!読み始めると止まらないこと請け合いです。

まずは、とにかく面白い、『水滸伝』から読む

毎回、読み直すたびに「何がこんなに面白いのかな~」と考えるのですが、単純にキャラクターがイキイキしてるんですよね。

元々、原典となる中国四大奇書の一つ、「水滸伝」は登場人物、個人個人の物語の集合体です。正直、原典を読んだことがないのですが、話の流れがめちゃくちゃらしいです。

それを北方節で再構築しているのですが、北方さん曰く、キャラクターが勝手に動き出す。で、勝手に死んでしまうと。

一人一人がいかに生きて死ぬかの物語が詰まってるんですね。

とにかく1巻を手に取っていただきたいのですが、できれば『楊志』というキャラクターが活躍するところまで読んでいただきたい。

とにかくこの楊志というキャラが大好きなんです。

日本人の好みそうな要素がたっぷり。実力があるのになぜかそれを出し切れず悶々としている。登場当初は、歯がゆいキャラクターです。血筋もよくって、そんなところももっと頑張れよ!って言いたくなる。

で、きっかけがあって今までのものを全て捨ててしまうことになるんですが、そこから本当の英雄へと変わっていくんですよね。

屈託のない存在になると、もともとの素質か周りにどんどんを人を引き付けていく。そんでもって、個人としても強いし、部隊を率いても強い。非の打ちどころのない存在になっていきます。

後々、残念やな~と思うのは、大きな活躍をする前に退場しちゃうんですよね。

でもこの最期のシーンがめちゃくちゃいいんです。

何度読み返しても、結果が分かってても泣いてしまう。そんなキャラクターです。

まず、水滸伝は楊志に注目です。そのあとの方が長いですが。

次は、とにかく強い、『楊令伝』を読む

水滸伝は、文庫本で全19巻。続編の『楊令伝』が全15巻あります。ここでやっぱり取り上げるのは、主人公の『楊令』ですね。

名前を見てもわかるように先ほど出てきた『楊志』の息子です。

この息子が、いわゆる『チートキャラ』。

はっきり言って『無双』です。で、生真面目に育って、性格も至って素直。いや、びっくりするぐらい「普通なら嫌味なキャラ」になりそうなスペックです。

才能のありすぎる主人公の物語って感情移入しにくいのですが、この楊令はほんまに微妙なラインで成り立っていて、まったく嫌味がなく魅力的なんです。

笑っちゃうくらい強いですしね。すかっとします。

楊令伝については、水滸伝と同じく、楊令が出てくるまでは読んでください。

さいごは、とにかく範囲が広がる『岳飛伝』を読む

三部作の最後は、『岳飛伝』全17巻です。ここまで来ると登場人物が多すぎて、わけがわからなくなってきます。で、何度も読み直すことに(笑)

読み直すごとに新たな発見があって、過去や未来がつながっていることを実感できます。

岳飛伝はやはり主人公の『岳飛』といいたいところですが、ここまで読み込んだ人は絶対に一番好きなのは『史進』になるでしょうね。

大水滸伝の読者は『史進』と一緒に体験し、成長し、物語にかかわる、そんなイメージ。

三部作を合わせて『大水滸伝』というのですが、個人的には3つ合わせて『史進伝』ですね。異議は認めんっ!

岳飛伝は登場人物が多いだけでなく、活躍する舞台が本当に広い!

日本も出てきます。そこで炳成世(へいせいせい)という人物が出てくるのですが、南宋の時代の日本でへいせいせいと読める人を探すのも楽しいですね。おそらく、多くの人が「あの人や!」とわかると思います。

番外は、『楊家将シリーズ』『チンギス紀』も読む。

全51巻もある『史進伝』でなくて、『大水滸伝』。これには、前日譚と後日譚といえそうなものがあります。

前日譚は『楊家将』と『血涙』の計4巻。後日譚は、まだ連載が続いている『チンギス紀』です。現在、11巻が出ています。

こちらもぜひ読んでほしいのですが、個人的に『楊家将』は、『水滸伝』と同じ時期に北方先生は、書かれているはずなんですが、水滸伝より書き方がさらっとしてるんですよね。

すごい勢いで話が展開していくというか・・・。なので、こちらから読むのもおすすめです。

連載が開始されてから20年以上の月日が経過しています。水滸伝の読み方の一つに『今の自分の年齢と比較してみる』というものがあります。

二十歳だった人が不惑を超えるのが20年という時間です。年々感情移入できるキャラが変わるのもいいところです。

まとめます。

とにかく長くて、面白い小説を読みたいなら北方水滸伝一択かと思います。

「水滸伝では、楊志」を「楊令伝では楊令」を「岳飛伝では史進」に注目いただけると
間違いありません。

この記事が少しでも皆さんに『役立つッ!』と言ってもらえるとうれしいです。

ほなね~